コーヒーの事と雑多な話

山笑う季節のブレンド

479回目の限定焙煎はメキシコ サンアントニオと山笑う季節のブレンドです。

 

 もう昔の話です。

友人H君との学校帰り、のんびり自転車を走らせていたら、

農作業をしていたおばさんがちょうど通りかかったおばさんに声をかけた。

「どこ行きよっかんたぁ」

「うんにゃーちょっとそこまで~」

「なーい」

でこの会話は終わった。

H君と顔を見合わせ

「質問に答えないし、質問した方もそれに納得しているなんて、変な会話だねー」

二人で笑いあったのを覚えている。

そして、この歳までこの会話の本当の意味を知らずにいた。

その答えが3月15日に解けたのである。

朝日新聞に「折々の言葉」という鷲田さんのコラムがある。

この日、タイの少数民族ムラブリの言語研究者 伊藤雄馬さんの

「人間は意味のない事をやり取りする時こそ、仲が良くなる」

という言葉が載っていた。

「何処行くの?」という挨拶一つとっても、

声を掛け合う事自体に意味があって、

正確な情報を求めているのではない。

むしろ返答は「テキトー」な方がいいのだ。

と書いてあった。

なーるほどそういう事だったのかと50年振りに納得したのだった。

メキシコ サンアントニオ アナエロビコと山笑う季節のブレンドです。

今回は嫌気発酵の豆、普通は空気に触れる好気性発酵ですが今回使う豆は

タンクに豆を入れて密閉、空気に触れさせないで発酵させたものです。

結果どうなるか、フレーバーが普通のコーヒー豆より強くでます。

よりフルーティーになり、甘みも強めに出ます。

メキシコは中煎りやや浅めのローストですが

この豆はまったりしたコクと甘みそして独特の香りがよく出ています。

さあ、まだ未体験の方はこの香りと味をお楽しみあれ。