コーヒーの事と雑多な話

悲愴と熱情

458回目の限定焙煎はパプアニューギニア シグリ農園と「悲愴と熱情」です。

 

朝から鼻の調子が悪い。何度も鼻をかむから鼻がヒリヒリしてきた。

スーパーの安売りティッシュペーパーを買った事を今頃になって後悔し始めていた。

あの時、ケチらずに思い切って高級ティッシュペーパーを買っとけば

こんなに鼻がヒリヒリ痛む事も無かったのにと。

 

昔、ティッシュも無かったちり紙時代、

まだ幼児だった私は大人の擤む手洟に憧れたのであった。

勿論、自分でやってみたけど皆さんの想像通り、

悲惨な状況になったのでした。

 

その当時の朧げな記憶を辿れば、青いナイロン製のジャンパーを着ていて、

その袖は拭った鼻水でテカテカになっていたのをしっかり覚えている。

回りの子達も似たような物だった。

昔は今よりうんと寒かったのだ。

鼻は垂らすし、手足はひどいシモヤケで、風邪もひくし、

冬は悲愴な季節で私は嫌いだった。

どれほど夏が恋しかったか。

それから幾星霜、熱情の夏は何処へやら、

今では夏は悲愴な季節に様変わりし、冬を恋しがっているのである。

パプアニューギニア シグリ農園と「悲愴と熱情」です。

 

夏は悲愴?それとも熱情の季節?という事で、

ベートーベンのピアノソナタ「悲愴」と「熱情」を拝借して

パプアニューギニアのシグリで夏のブレンドを作りました。

シグリはちょっと深煎りにするとコクと柔らかな苦味が出て、

苦味と甘味のバランスが絶妙です。

この季節、おすすめのコーヒーになります。

梅雨末期の鬱陶しさ吹き飛ばすボディーのある熱情コーヒーです。

豊かな香りとno4,no7とひと味違う苦味をお楽しみ下さい。