ナーメンジークはぼやいていた。
どうして、カタツムリは家があるだけで人間に好かれるのだ!
童謡にはなるし、でんでん虫なんてカワイイ名で呼ばれよるし。
なにが、ヤリ出せツノ出せ頭だせだ!
ワシにもヤリやツノぐらいあるワイ!
なのにダ、ワシを見た奴は顔をしかめ、手に触れでもしたら
ギャーギャー叫びよる。
おまけに塩はかけられるワ、踏み付けられるワ
終いにはナメクジコロリだ!CMまで流しとる。
そんな事すなあー!チクショー、ワシかて家が欲しいワ、
ナメちゃんて可愛く呼んで欲しい。
住所不定はもう嫌やー!
彼のぼやきは、段々大きくなっていった。