今回の限定焙煎はハイチ マールブランシュと桜の丘ブレンドです。
タウン誌に掲載されて、新しいお客様も少し増えた。
その影響もそろそろ落ち着きを取り戻しつつある三月のとある土曜日の事。
時刻は午後一時を回り、お客様も途切れ、ちょっと一段落の時間帯。
ドアが元気良く開くと緊張した面持ちの若い女性が入って来た。
年の頃は二十歳ちょっと過ぎ、チャーミングな女の子だ。
手には例のタウン誌を持ち、頬を紅潮させいきなり「サインを下さい!」と言ったのである。
最初は何の事か分からずオロオロしていると、もう一度「サインを下さい」と
はっきりとした声で言った。
「エッ!サイン?ボールペンで良い?」「マジック持って来てます!」
なんと用意周到の子だろう。
サインなんてした事無いんだよ、困ったなーとブツブツ言いながらも、
「伝説のロースター レジェンドアラキ ひかるさん江」とちゃんと
「江」の字を使って書いてやったのである。
初めてにしては上出来だ。今では次の人が待ち遠しくなって来た。
色んな人が出てくる桜の季節です。
今回はハイチ マールブランシュと桜の丘ブレンドです。
ハイチのフェアートレードのマールブランシュ組合の豆です。
カリブ海に浮かぶ島の豆なのに滑らかでしっかりしたコクと風味のあるまめです。
去年使った時の印象が良く、今年も新しい豆で使ってみました。
今年は少し深煎り気味の中煎りローストです。
ちゃんとハイチの特徴である柑橘系のアロマも残っています。
桜の季節にピッタリの滑らかな風味のコーヒーです。
浅煎りですが、酸味は気になりません。
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