コーヒーの事と雑多な話

田舎伝説


元気な柳を引っ張りだしたら、
案の定、いっぱい発根しています。

この柳を庭に植えればどう?という意見がありましたが
柳を庭に植えたら、柳に庭を乗っ取られるから却下!


柳で思い出しました。
むかし、むかし、私が小学生の頃の話。
校庭の片隅にトイレがありました。トイレというのもおこがましく
便所と言った方が適当な物でした。


暗く湿っていて、運動会以外は誰も使いません。
そしてその横には大きな柳の木が植っていました。

春に芽吹き、梅雨頃には青々とした葉をいっぱい茂らせ、
風に揺らめく様は女性の髪の毛のようです。
雨の日は枝が重くしなり、今にも地面につきそうになります。
そして、誰からとも無く、「この柳の葉っぱが地面に触れると
幽霊が出るらしい」という噂が広まったのでした。

日が暮れて暗くなって下校する時は、怖くて駆け足でここを通り過ぎたものでした。


都市伝説ならぬ田舎伝説です。
勿論、この時の便所は汲取です。
今思うと、早く帰宅させるための先生の作り話だったのかも知れません。